今までの私たちの計画進行

satellite image analysis焼畑二次林における生態学モデルを構築ための基礎データを得るために、2012年7月から約2ヶ月間、断絶した2つの公園間に広がる焼畑耕作地で調査を行いました。期間全体で、耕作放棄後1年から33年経過した、計24箇所の調査区で植生調査を行いました。植生調査では、樹木の炭素量の推定や群集組成の把握をするための植生データと土壌炭素貯留量推定のための土壌サンプルを採取しました。このデータを基に、焼畑耕作が放棄された土地における炭素蓄積速度や群集の遷移過程の推定が可能となります。また土地被覆の解析のために146地点で植生調査資料と土地利用状況のデータを収集しました。これにより、広域における土地被覆の解析を行うことができ、さらに対象地域一帯での炭素蓄積量の推定や、耕作面積や耕作周期を変えた場合の炭素蓄積量をシミュレーションすることが可能となります。現在は得られた土壌サンプルの分析やデータの解析を進めており、今後各シミュレーションのモデル式を作成していく予定です。




調査で感じたこと

satellite image analysis現地調査を遂行するには,土地の利用履歴などを確認するため原住民の方々からの協力が不可欠で、多くの原住民に土地利用に関する質問を行いました。必ずしも全ての原住民がこのプロジェクトに賛成しているわけではありません。そのため、調査を行いたい村落へはキナバル公園からの紹介状を渡すとともに、各村落の有力者に我々の研究内容と目的を説明して、原住民との協力関係を構築しながら調査を進めました。今回の経験で、原住民による土地利用がある中での森林保全の難しさを肌で感じることができました。調査に入る私たちも常に原住民社会への配慮と相互理解に努めることが、熱帯林連結を実現するための第一歩と感じました。